CONTACT(ZHJP)

辞本涯で受け取ったもの

この週末、MTG松下社長のお招きで、社長の故郷である五島に行ってきました。

五島には「辞本涯(じほんがい)」という場所があります。平安時代、空海が唐を目指して船出した、まさにその出発点です。日本という「本(もと)」に別れを告げ、まだ見ぬ大陸へ向かう。当時の航海技術を考えれば、それは命がけの旅だったはずです。何百年も前にそこに立った人がいたという事実に、不思議なくらい力をもらいました。

画像

その場所で、松下社長からいただいた言葉の数々が、今も頭の中に残っています。

会社がうまくいく、成長する、伸びていくイメージを持ちなさい。イメージしていれば、その通りになる。

孤独は社長だけが経験できる特権だと思いなさい。むしろラッキーだと。

信じる者は「儲かる」と書く。

今が売上小さいとか関係ない。全てここからです。

Never Never Never Give up.

中でも一番刺さったのは、最初の「イメージを持つこと」でした。

自分のイメージの小ささを反省した

今のOneAIは、まだ10億単位の規模です。東証の上場基準に100億という数字があることもあって、正直ここ最近は「100億」までしかイメージできていなかったように思います。

そんな中で、間近で松下社長という3500億の会社を率いる人に接し、自分のイメージの小ささを痛感しました。1000億単位の事業を本気でイメージできなければ、そこに到達することはそもそも不可能なのだと、痛切に感じました。ソフトバンクアカデミアで孫社長から直接学ばせていただいていた頃から10年以上、久しぶりに1000億単位の経営者と間近で接し、自分の頭がリセットされたような気がします。

では、どうやって1000億にいくか

上場企業を見渡しても、SaaSやデジタル広告の領域だけでは、どうしても3桁億の壁を超えられない会社が多いように思います。よく考えると、世の中の9割はデジタルではなくリアルビジネスです。1000億の世界に行くためには、リアルビジネスに関わっていくことが必要なのではないか。まだ思考の途中ですが、今はそう考えています。

今、NTTグループとPoCを進めているOneLive(カスタマーサポート向けの自由対話AI Agent)は、あくまで自然言語だけをファインチューニングされたAI Agentです。ここに、デザイナーが暗黙的に判断している「良い/悪い」の暗黙知を学習させる試みを進めています。これができれば、「言語」に加えて「視覚」を学習したAI Agentが生まれ、広告の審美機能が形になります。ここまでいけば、100億規模のビジネスは見えてきます。

でも、1000億には届きません。

そこでもう一つ、NTTグループと進めているのが、製造業の保守向けAI Agentです。製造業の熟練技術者は、言語・視覚に加えて、異音という聴覚、焦げた匂いといった嗅覚、ボルトを締める力加減という触覚など、人間の五感をフル活用して暗黙的に判断しているはずです。この五感の暗黙知を学習させたAI Agentができれば、製造業のAIX市場に本格的に入り込むことができ、1000億円という規模が、初めて手触り感を持って見えてきます。

画像

今が小さくても、ここからです

MTGという会社自体、上場直後の急成長から、海外事業の不振や不適切会計で株価が大きく崩れ、苦しい期間を経て今の絶好調に至った、いわば「バケツ型」の歴史を歩んできた会社です。

OneAIも、2024年から成長率が長いバケツの底にいます。それでも、暗黙知という武器で、この底を突き抜けたいと思っています。

今が売上小さいとか関係ない。全てここからです。

Never Never Never Give up.