マーケットと共創する組織へ。OneAIが「カンパニー制」へ移行し、プロダクトチームを現場へ送り出す理由

OneLiveのリリースを経て
先週、私たちは動画AI接客ライバー「OneLive」を無事に正式リリースしました。NTTスマートコネクト社をはじめとする大手企業への導入も始まり、私たちの「グラフ構造の知能」が社会に実装される大きな第一歩を記しました。
しかし、プロダクトが世に出た今こそ、私たちは組織としての「戦い方」をアップデートしなければなりません。
私はひとつの大きな決定をしました。OneAIを、営業と事業部が分かれたマトリクス組織から、「統合型カンパニー組織」へと移行させます。
なぜ、今「カンパニー組織」なのか
これまでの組織では、営業が顧客の声を拾い、それを事業部に伝えるという、いわば「伝言ゲーム」が発生していました。しかし、生成AIという進化の速い領域において、このタイムラグと情報の劣化は致命傷になります。
事業部は、常に市場と直接対話し続けなければならない。
営業とプロダクトを切り離すのではなく、一つの「カンパニー」として市場の荒波に直接触れることで、初めて「真に求められるプロダクト」が生まれると確信しています。
マクロデータは「LLMに巻き取られる」
私が今回、プロダクトチーム(PT)に現場への常駐を命じたのには、生成AI時代の決定的な生存戦略があります。
よくある「ネットで調べれば出てくるマクロデータ」に基づいた市場調査。それは、もはや無価値です。なぜなら、ネットにある情報はすべてLLM(大規模言語モデル)が学習済みであり、一瞬にしてAIに巻き取られてしまうからです。
LLMがすでに持っている情報の上で、同じデータをこねくり回してプロダクトを作っても、それはすぐにAIそのものの機能として代替され、私たちの優位性は消滅します。
LLMが持っていない唯一の「聖域」
私たちが本当の意味で「AIに巻き取られない」ために取りに行くべきは、「顧客が口にするが、ネットには決して載らない情報」です。
• 現場の担当者が、ふとした瞬間に漏らす「本当の不便さ」
• 既存のツールでは解決できず、諦めて手作業で補っている「名もなき工程」
• 画面越しでは伝わらない、顧客の生々しい感情と期待値
これら「ネットにない一次情報」こそが、LLMが持っていない唯一のデータであり、私たちのプロダクトを唯一無二の存在へと進化させる源泉になります。
代表である僕自身が、現場の第一線に立ち続ける理由
私が代表としての日々の中でも、常に現場の第一線に出続け、顧客との対話を最優先している理由はここにあります。
トップダウンで戦略を決めるためではありません。現場にしかない「一次情報」を自分自身の肌で感じることなしに、正しい経営判断も、勝てるプロダクトの方向性も示せないと考えているからです。
「顧客の深いニーズを知らない者に、プロダクトの要件定義をする資格はない」
これは私自身が自分に課している絶対条件であり、これから全メンバーに求める姿勢でもあります。
プロダクトチーム(PT)に課す「絶対条件」
今回、OneAIのプロダクトチームのメンバーには、改めて明確なメッセージを伝えます。
「プロダクトチームこそ、誰よりも顧客・市場に近い距離にいなさい」
PoC(概念実証)の段階から直接案件に対応し、泥臭く顧客の声を聴く。これが、プロダクトを創る者の「義務」です。
今後はPT自身が市場の最前線に立ちます。日本と台湾それぞれ市場の一次情報を吸い上げる責任者としてリードしていきます。私がこれまでPTとして担ってきた役割を、現場を知る彼らに引き継いでいきます。
結びに:OneAIが目指すプロダクトの姿
プロダクトアウト(作りたいものを作る)ではなく、徹底したマーケットイン(市場が求めるものを作る)。
私たちが創っているのは、単なるソフトウェアではありません。グラフ構造という知能を武器に、顧客のビジネスを、そして世界を変える「体験」を創っているのです。
市場という鏡に自分たちのプロダクトを映し出し、磨き続ける。
この新しい組織体制で、2028年の上場、そしてその先の未来へ向けて、チーム一丸となって突き進んでいきましょう。